INTERVIEWわたしのセルフメディケーション

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「アミノ酸の濃度バランスで『がんリスク』が分かる」

アミノ酸は、私たちの体をつくる大切な要素です。そしてまた、食事を摂って「美味しい」と感じるうま味を構成しているのもアミノ酸。今回のヘルシーインタビューでは、アミノ酸のスペシャリスト安東さんと村松さんに、アミノ酸濃度バランスによって早期に病気を見つける画期的な技術についてお話をうかがいました。

がん以外の疾患もチェックできるのですか?

 血液中のアミノ酸濃度バランスで、栄養状態や生活習慣に起因する健康リスクを「低栄養」「過栄養」の観点で評価することができます。血液中の必須・準必須アミノ酸(体内で十分に合成できず、食事から継続摂取が必要なアミノ酸)が低い状態と、たんぱく質栄養不良や貧血などの指標との関連が報告されています。一方、“過栄養状態”の観点からは、アミノ酸濃度バランスを活用して、カロリー過剰と関連している脂肪肝や高インスリン血の状態、内臓脂肪が蓄積しているリスクを評価することができます。最近のエビデンスで、この方法により、4年以内に糖尿病や脂質異常を発症するリスクを評価することができることが分かってきました。将来、生活習慣病を発症するリスクの評価にも活用できる可能性があります。

今後の展望についてお聞かせください。

 がんリスクスクリーニングへの活用と異なり、栄養状態や生活習慣に起因するリスク評価の場合は、生活習慣病の改善・予防につなげていけるのではないかと考えています。それぞれの健康リスクに応じて、カロリーだけでなく、必須アミノ酸にも着目した食事や運動に関する情報提供を行っていきたいと思っています。将来的には、健康的なレシピの提供など、味の素の強みが活かした展開をしていきたいですね。

共にアミノ酸研究に取り組む安東さん(写真左)と松村さん。

PROFILE

味の素株式会社 アミノサイエンス事業本部 理学博士

安東 敏彦さん 村松 孝彦さん

■安東敏彦(あんどう・としひこ): 大阪大学大学院理学研究科にて天然物有機化学を専攻。1981年に修士課程を修了し、味の素株式会社入社。分析研究所にて天然物の構造研究、アミノ酸分析などを担当。1990年に米国サンディエゴに留学。2004年より研究開発戦略部にてアミノインデックス開発を手がける。ライフサイエンス研究所でのアミノインデックス研究を経て、2010年よりアミノインデックス事業に従事する。

■村松孝彦(まつむら・たかひこ): 大阪大学基礎工学部情報科学科に入学し、コンピュータサイエンスを学ぶ。その後、奈良先端科学技術大学院大学に入学し、情報生命学を研究に従事し、2006年に修了。博士(理学)。味の素株式会社に入社。統計解析技術を活かし、アミノインデックス®の研究開発に携わる。2015年に早稲田大学ビジネススクール修了。現在は事業部門にてアミノインデックス®のマーケティング業務等に従事する。

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