INTERVIEWわたしのセルフメディケーション

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「周りに自身の熱い思いをシェアしてもらう。それが成功への大きな一歩」

奥山さんが開発した“飲む人”のための新しいサプリメント「よ・い・と・き」が10月より、本格販売を開始。アルコールをお酢に変える酢酸菌酵素を活用した画期的な商品を生み出すまでには、困難も多々あったのだそう。後編では、試練を乗り越え発売を迎えるまでの開発秘話や、今後の展望について語っていただきました。

「Try!Kewpie」のねらいとは?

「Try!Kewpie」は、キユーピーグループのユニークさと魅力を高めるビジネスの発掘を目的に実施された新規ビジネス案の社内公募制度です。2012年の夏に第一回の募集があり、私も応募しました。ビジネス起案シートによる書類選考と、具体的なヒアリングにより一次選考が進み、最終選考では経営層の前で5分間のプレゼンテーションを行い、熱い思いを語りました。

大賞を受賞した直後に経営企画室に異動となり、専属担当者として俯瞰的な事業計画の描き方から生き馬の目を抜くようなビジネスでの勝ち方まで、あらゆることを考え話し、構想を磨きました。最終的には経営層への30分間のプレゼンテーションを経て、生産販売研究の担当者を付けた開発承認をいただきました。

第一回「Try!Kewpie」では合計120件の応募がありました。結果としては、既存事業からかけ離れたものではなく、コアなものを発展させていくビジネスモデル案が選出されたと聞いています。本来の目的は、若手社員が自社を強くし、ユニークにする発想を持つ企業風土づくりです。いますぐ売上何十億円ではなく、中長期的な効果を生み出すことが狙いです。

グループの仲間が売り上げと利益を確保してくれているから、私は研究開発に集中できたのだと感謝しています。これを実現することで、社会のQOL向上に貢献できるのだと信じて推進してきました。

苦労はどのように乗り越えましたか?

苦労した点は大きく2つあります。まず1億円かけて専用ラインをいれないと安定製造できないとわかったとき。そしてもう1つは、食品だとわかっているのに「効き目」を問われることでした。

乗り越えられたのは、とにかくオープンコミュニケーションでやったことが大きなポイントだったと思います。相手の立場で考え、同じ目線で話していくと、みんな燃える。それが上手く行きはじめると、問題の多くは解決できました。みなさんプロフェッショナルですからね。結局は、周囲をどれだけうまく巻き込めるかということなのだと思います。また、奥山という人間をどこまで信じてもらえるかということでもありました。

実際にキユーピーが技術を結集して造ったものが、どこまで世の中に受け入れられるのか、とにかく見てみたかったのです。伝われば、きっとお客様の生活の役に立つはずという確信もありました。社長の三宅をはじめ、上司からの「最後までやりぬけ!」の一言も大きなモチベーションになりました。

10月から本格販売となりますが、その先にはどんな夢がありますか?

「よ・い・と・き」は、10月から本格販売ですが、次はドリンクタイプも試したいなとか、この酵素をお酒以外に使いたいなとかいろいろ考えています。現在は、体臭対策にも酢酸菌酵素のパワーを活用できないかを検討しています。個人的には研究だけではなく、マーケティングもやりたい。夢は、小さいながらも酢酸菌酵素事業部を作ることです。

これからが楽しみでわくわくしています。振り返らないタイプなので、妻が“マネジメント”してくれていますが、そのサポートは大きいですね。「ポケモンGO」くらい話題になります、と話しなさいと言われています。幸せ者だと思います。

PROFILE

キユーピー株式会社 研究開発本部商品開発研究所

奥山 洋平さん

おくやま・ようへい 1976年生まれ。東京工業大学で微生物によるインディゴ染料の生産、その後、東京大学大学院で遺伝子組換えによる鑑賞花の改良などを研究。2001年キユーピー研究所入社後もドレッシング開発、乳酸菌発酵卵白の立上げなどに従事した。08年に知的財産室に異動、13年に社内公募制度 第1回「Try!Kewpie」にビジネスモデル案を応募し、大賞を受賞した。

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